MENU

ダイエット効果vs.農薬の発がん性。クエーカー(Quaker)オートミールとの向き合い方を冷静に考えてみた。

クエーカーのオートミールピーチクリームのパッケージ

こんにちは、ゆとりばてぃです。

ダイエット効果などのメリットがもてはやされる一方、発がん可能性のある農薬が検出された一部のオートミール製品。

このページでは英語での情報も活用しつつ、自分なりの向き合い方を探っていこうと思います。

私はボブズレッドミル(Bob’s Red Mill)ネイチャーズパス(Nature’s Path)といったところよりも、クエーカー(Quaker)のオートミールをよく食べていますので、このページではクエーカーオートミールに主眼を置いて話を進めていきます。

クエーカーのオートミールピーチクリームのパッケージ

このおじさんのやつ。

このページの方針に関して断っておくべきこととしては、オートミールの良いところを並べまくってみなさんにオススメすることを目的とはしていないということです。要するに、案件ではないです(この方針の基礎となるブログ全体の方針は別ページ「ブログ概要」にもう少しだけ詳しく書いておきました)。

よく聞くオートミールの効果について、ほんの少しでもより冷静に考えてもらうキッカケを提供できればなというぐらいの思いで作ったページです。

※しがない大学院生の私にとっては収益があるに越したことはないので、しれっと広告自体は貼っちゃっていますが…。

ですので、

「結局のところどうなの??良いのか・悪いのか、白黒ハッキリとした結論を早く知りたいんだけど」
「オートミール良いって聞いたし、食べてるってだけでちょっとおしゃれな気分にもなれそうだけど、まだ踏ん切りつかないなー。買うための後押しを誰かしてくれないかなー」

という場合には、他のサイトの方が適切かもしれません。

こうしたページの特徴は再三にわたって強調しているつもりではありますが、それでもたまに「はやく結論を聞かせてほしい」というお声を頂くことがあります。ご指摘をもらえるというのはありがたいことですし、もちろん日々このページもそういうご意見をもとに少しずつ改善しています。

とはいえ、<複雑な問題なのに安易な結論に満足してしまう>ことを問題視したい願いがあり、このページでは単純すぎる結論を単純すぎる形で導くことを意図的に避けています。いま流行りの<結論を真っ先に>というコミュニケーションの方法そのものに潜む危うさを考慮してのことです。この点はご理解していただけましたらありがたいです(ご意見・ご感想を頂けたら嬉しいということには、もちろん変わりありません!)。

もちろん…

私自身も俗に言う「自分に酔う」的な意味で物を買ったりすることがあります。

というか、もう、むしろ、かなりすっごくそうとう頻繁にそういうことをしています笑。

例えばセイヤーズ化粧水はそんな理由が大きくて日常的に買っている商品ですし、ロッジのスキレットも「使っている」という雰囲気そのものを楽しんだりしています(成分や機能だけで言えば、他にもたくさん選択肢はあるのだろうと思います)。

というわけなので「『オートミールを食べている』という事実で前向きな気分になれそう!」という思いには、もうめちゃくちゃ共感できます。

個人的にはそういう生活のあり方にむしろ肯定的です。自分の気分を前向きにさせてくれるかどうかっていう観点は、ハッピーな生活を送るうえですっごく重要だと思っています(たとえそれがプラシーボ効果的なことであったとしても)。ただ、このページではそういう感じでは話を進めないですってだけです。

「オートミールにまつわる健康面のいろんな要素について、ちょっと本気出して考えてみたい」という方に向けています。

もっと明るく、楽しく、平和的な私のオートミールライフについては、別ページを設けました。ご興味ありましたらそちらも覗いてみていただければ嬉しいです。

目次

はじめに: オートミールって何?

最近はフィットネスが世界的にブームになっているような雰囲気があり、筋トレ・ダイエット・健康維持といった話題への関心が今まで以上に高まっているように感じます。

そんな中で市場をどんどん拡大させているのがオートミール

オートミールとは?

ご存知の方も多いかと思いますが、一応ちょっとだけ書いておくと、オートミールとはオーツ(燕麦; えんばく)と呼ばれる穀物をフレーク状に加工したシリアルの一種です。

コーンフレークとかシリアルとかグラノーラとかとの関係については、以前すごく簡単に別ページに書いてみたことがあるので、もしご興味あればそちらをご覧ください。

高栄養価で低カロリーな食品として注目を集め、ボディビルダーやダイエッターの方々を中心に需要がぐんぐん伸びているようです。

しかしその一方で、2018年。

アメリカのクエーカー(Quaker)社などの有名企業が販売するオートミールから、発がん性が指摘される残留農薬が検出されたというショッキングなニュースが出ました。

その一大ニュースが出て以来、もうすでに2年ほど経過しています。健康に関わる重大問題ですし、クエーカーのオートミールはいまや日本でも広く出回っています。

にもかかわらず、日本語ではその問題を深堀りしたページがほとんど見当たらないのが現状です。

しかもダイエット系の話になると、出どころもデータの信頼性もよくわからないようなうさんくさい情報を平気な顔で主張しているサイトがたくさん出てきて、もうカオスです。

様々な大人の事情があるのかもしれませんが、近年ますます多くのひとびとがオートミールに興味を持っているわけなので、もうそろそろ放ったらかしでは済まされないよなーって感じがします。

というわけで、なんか前置きでダラダラしちゃいましたが、本ページの趣旨は以下のとおりです。

現在アメリカの大学院留学中で日頃からクエーカーのオートミールに親しんでいる筆者が、英語サイトの情報も紹介しつつ、自分の生活に直接かかわる大事な問題としてクエーカーオートミールとの向き合い方を真剣に、冷静に、批判的に考えてみる。

良い・悪いをスパッと決められる単純な問題ではないので、やや細かいことまで踏み込んで長めに書いています。目次を使って適当に興味のある部分だけ読んだり、何回かに分けて全体に目を通したり、とりあえずブックマークして時間のあるときにでも一気読みしたり、適当に都合の良いように使っていただければと思います(ページが長くなってしまっていることの言い訳です笑)。

さて、現時点での私の意見をここで先取りして示しておくと、こんな感じです。

自分自身は今後もインスタントオートミール含めてクエーカーの製品を食べる。子供には食べさせたくない。他の大人にはとくに勧めることも止めることもしない。もしあえて勧めるとすれば、クエーカーも含めてオーガニックのもの

もはや奥歯どころか、前歯にすら物が挟まったような結論にたどり着いてしまいました。ここに至った経緯がまぁごちゃごちゃあるので、それをこれからつらつらと書いていきます。

オートミールのダイエット効果

まずは、一般的にオートミールがダイエットにピッタリと言われているその理由を見て気分を高めます。

やっぱり基本的には積極的にオートミールを暮らしの中に採り入れたいよねって方向の話。

いろんなサイトをあさった中で、わりと情報の出どころをちゃんと示してるなーって感じだったのが、こちらのページ(10 Benefits of Oatmeal You Probably Never Knew)。

たぶん著作権とかの関係もあって論文へのリンクは貼られてないんですが、オートミールの効果について、どこの大学がこれ言ったとか、どこの研究所がこれを報告したとか出典を示そうという姿勢がちゃんとあるページでした。

それを参考にしつつ、他の方々もよく挙げているメリットをまとめてみると、こんな感じにキュッとできるはず。

オートミールの有名どころメリット
  • カロリーが比較的低い→罪悪感少なめで食べれるね
  • ビタミン・ミネラル・鉄分が豊富→栄養満点だね
  • 食物繊維が豊富→お腹の調子を整えたいね
  • 腹持ち良い→他のもの食べる量を減らせるね
  • 調理が簡単→採り入れやすいね
  • グルテンフリー→身体を軽くしてくれるね
  • GIが低い→消化の負担が少ないね

とりあえず、栄養価が高くて、カロリーも低くて、しかも腹持ちも良い。そんなわけでオートミールはダイエットに最適という高い評判を得ているようです。

しかもですね、個人的な感想ですけど、けっこう美味しい。こういうスーパーフード的なものってまずいことが多いんですけど、、、

オートミールはけっこう食べやすいです。

というか、もうどちらかと言うと美味しい。私もずっと食わず嫌いだったんですが、それこそクエーカーのオートミールを食べたら「え、ふつうに美味しいじゃん」で価値観変わりました。

クエーカーのオートミールピーチクリームの栄養成分表示

すっごいね、オートミール。

GIが低い(低GI)については、ちょっぴり長くなるので次のセクションで。

他には<ぜんそくに効果ある>って言うひともいましたが、あんまりそれは広く知られたメリットではないみたいです。

<オートミールを食べ始める時期が早いほど子供のぜんそく防止に効果がある>という説もあるようですが、まったくの無関係という研究も発表されていて、そのあたりを専攻していない私にはもう完全にお手上げ案件。

最近はウェブサイトだけじゃなくてSNSやYoutube界隈でもちょくちょく目立ちますが、本とか論文をたくさん読んだからといって専門家のように振る舞っているアマチュアの方々の言葉には慎重にならないとなーと個人的には思っています。

自分なりの経験や他の資料との比較を通さず、他人の研究をただ単に横流ししているだけだったり、自分の主張に都合の良い資料しか出していなかったり…。そんなケースが多くて、話がうまくても中身がひじょうに薄っぺらい印象があります(私だけかもですが笑)。

大衆に関心を届けるという意味やエンターテイメントという意味では立派な役割だと思いますが、アマチュアながら専門的な物事をバンバン「断言」している方々の言葉には、ただ内容を鵜呑みにするというよりも興味のキッカケをくれたという意味でありがたく受け止めるほうが安全な感じはします。

そんなわけで食品科学とか栄養学とかの専門ではない私は、明らかな定説となっていないようなオートミールのメリットに関しては「よくわかんないです」と正直に置いておくしかありません。

とまぁネガティブなことを言っておきながらも、、、

上に箇条書きしておいたメリットたちは今のところ認めて良いと思います。世界規模で企業も個人も大々的に言っている内容であり、そこに対する学界からの強い反発や訂正申し入れも見当たらないからです。

というわけで、とりあえずのところはオートミールってなかなか健康な生活を支えてくれそうな食べ物だなぁって感じで私は考えています。調理簡単で味も悪くないし。すごい。

でも「じゃあとりあえずオートミール買っとけば良いね」とはならないのが世の中の複雑なところ。

低GIの話だったり、例の残留農薬ニュースだったり、一度立ち止まって考えておきたいポイントがあるので、この後のセクションでちょっぴり触れようと思います。

低GIではないオートミールもあってビックリな話

「オートミールは低GIで健康に良い食品」というのは、よく見る宣伝パターン。

それに乗っかって私もルンルン気分でオートミール食べまくっていたんですが、今回いろいろ調べてたら実はそのオートミールが低GIじゃなかったと知ってビビリました笑。

まさに私自身が「世間でよく見かけることをただ鵜呑みにして、大事なことを見過ごす」的な罠にかかってしまっていたわけです。たぶん気づいていないだけで、こんな感じの思い込みってまだまだたくさんあるんだろうなぁと思います…。

まぁ気づいたら間違った道を突き進み続けてたなんてことは、生きていれば日常茶飯事でしょうか。

それで、その“低GIの食品”が何を意味するのかというと食べたときの血糖値上昇が比較的ゆるやかになりやすい」ぐらいに私は理解しています。さっきの話ではないですが「血糖値を急激に上げない食品」とスパッと言い切ってしまうと、誤解を招く気がします。

GIについて細かいことまで知りたいという場合には大塚製薬がGIについて説明してくれているページがすごくおすすめです。

図とかもあってめちゃくちゃ分かりやすいうえに、大手の製薬会社。しかも「低GI」の定義がシドニー大学によって提唱されたという歴史をしっかりと示してくれている数少ないサイト。この点でも信頼感があります。

一方、いちおう私が自分なりにまとめてみた薄っぺらいGIのお話は以下。

うすーく調べて、自分自身が理解しやすいようにテキトーに噛み砕いちゃってます。なので、他のひとからしたら意味不明かもですが、せっかくなので載っけるだけ載っけておきます。まずはそもそもGIが何かってところから。

GIとは?

食べ物ごとの血糖値の上がりやすさを数字で表したもの。0~100の値。炭水化物の量と種類を基に算出。1981年にカナダのトロント大学の研究者によって提唱された。GIってのはGlycemic Index(グライセミックインデックス; 血糖指数)の略。食べたときの実際の血糖値の上がり具合を示すわけではないことに注意。

つまり、GIが低いと血糖値の上昇がゆるやかになりやすく、身体への負担を軽減しやすいってことになります。

ただし注意なのは、これは食品そのものの強さ的な話だってこと。身体が実際にどう立ち向かうのかというのは別問題

こちら側の受けとめる力によって身体への負荷が変わりますし、しかもその食品そのものの強さ(GI)自体も食べる順番や調理方法などによっても変化するらしいです。

例えが極端で間違えているかもしれないですが、ほんとなんとなくのイメージだけで言えば、

保育園児が1km走るのはほぼ無理だけど、まぁ中学生ぐらいになれば一応走れる。

最初の方ってライバルが有利なタイプのポケモン使ってきてなんかウザい。でも、ジム4つ目ぐらいになってくると、こっちのポケモンも色々揃ってきて段々と余裕で勝てるようになってくる。

みたいな感じでしょうか???あくまでも私のイメージです。どなたか良いを例えをご存じの方、思いついた方はぜひ共有してくださるとありがたいです。

よって、GIが低いからといって、それがすぐさま健康的だということにはならないということになります。健康的な食事になりやすいけど、他の要因も大事ということですね。まぁそんなの当たり前じゃんって感じですが、こういう話題って真剣になって小難しい情報を知れば知るほど視野が狭くなって、当たり前のことを忘れがちになっちゃうっていうのは私だけじゃないはず(?)。

主な高GI・中GI ・低GI食品リスト

それでまぁシドニー大学はそのGIを基準に食品を3段階に分けました(大塚製薬大先生によると)。高・中・低の3つ。これが現在もっともよく使われているGIの枠組みです。ハーバード大学の医学部が公表してくれているデータを参考に、代表的な食品も含めて表にしてみました。

2020年1月更新なので少し前の話にはなりますが、専門的な研究が進むスピードを考えると、比較的新しい情報と言えると思います。

GI分類GI範囲代表的な食品
高GI70~全粒小麦、全粒粉パン、コーンフレーク、インスタントオートミール、炊いた白米、玄米、お粥、生のスイカ、ゆでジャガ、ライスクラッカー
中GI56~69とうもろこしトルティーzヤ、白いスパゲッティ(なんすかこれ笑)、うどん、オートミール、玄米、生のパイナップル、ソフトドリンク(ソーダ)、ポップコーン、はちみつ
低GI~55チャパティ、全粒粉スパゲッティ(これは知ってる)、オートミール、生のりんご、生のオレンジ、ゆで人参、牛乳、ひよこ豆、レンズ豆

品種や製品によっての差はもちろんありますが、だいたいこんな感じに分類できます。

.

.

.

ちょっと待って!!どゆこと!!

とここで言いたくなるのは、全部のGIカテゴリーにオートミール滑り込んでいるからです。

実際にハーバード大学が出している値だとインスタントオートミールは79±3、インスタントじゃないオートミールは55±2。インスタントじゃないやつというのは、いわゆるロールドオーツとか、そういうタイプのオートミールです。

それでですね、私が「あー、今の自分って意識高い生活だなー」って庭のリスを見ながら、それはもう悠々自適なノリで食べてたのが、実はインスタントオートミール。

ぜんぜん低GIじゃない。てかむしろ余裕で高GIなんですが笑。あの電子レンジでちょいっと温めてすぐ食べられるやつです。クエーカーの場合はパッケージに表示があるので、すぐに見分けがつきます。

クエーカーのオートミールピーナッツバターハニーのパッケージと中身

味の表記の上に“INSTANT OATMEAL”(インスタントオートミール)って書いてあります。

さっきも書いたとおり、GIが低いに越したことはないですが、別にGIが食品の健康度合いの全てではありません。ですので、その数字にこだわりすぎるのも窮屈な暮らしになっちゃって、むしろストレスフルかもしれません。

まぁひとまずここでわかったのは、雑学的なノリで軽々しく言われている「オートミールは低GI食品だから健康的だ」っていう言葉には、それなりに気をつけた方が良いってことです。

というわけで、

「オートミールは低GI」について注意したほうが良いこと
  • オートミールという名前がついていても低GIじゃない製品がある
  • そもそも無条件に「低GIだから健康的」と考えてしまうのは、ひょっとしたら心がピュアなことの表れかもしれない

って感じです。

すっごくちなみにですが、例のハーバード大の資料によると、白米は73±4、玄米は68±4、小麦粉原料のパンは75±2、全粒小麦パンは74±2、うどんは55±7、白スパゲッティ(たぶん普通の小麦粉スパゲッティってことでしょう)は49±2、全粒粉スパゲッティは48±5、などなど。

地味にスパゲッティすごい!

クエーカーオーツカンパニー (Quaker Oats Company)について

やっとクエーカー(Quaker)の話まで来ました笑。

オートミール食べてる方々にはきっとおなじみ。あのモナリザレベルに絶妙な笑みを浮かべたおじさんがトレードマークのオートミール会社です。アメリカ東部イリノイ州シカゴが本拠地。

日本ではコストコ人気商品の一つみたいですね(一回しか行ったことない…)。

1901年に正式に今の会社として成立していますが、パッケージには“estd. 1877”(1877年設立)とあります。これは前身会社がこのおじさんを特許登録した年。

なんか意外とこの会社の成り立ちって複雑なので、詳しく知りたい方は同社公式サイトの「会社の歴史」的なページをご覧ください。英語ですが、写真と一緒に10年ごとの歴史がすごく簡単に書かれているので、とても見やすいです。やっぱ企業のページってすごいです。リスペクトです。

一番古くまで遡ると1850年にできたアメリカのシリアル製粉会社とカナダの製粉会社が起源らしく、まぁそこからいろいろで1901年に複数の会社が合併する形で今に至るらしい。

それで、例の1877年登録のおじさん。これは実在の人物ではなく、正直さと誠実さと高潔さと力強さを象徴する「クエーカーの身なり」をしている人物であるとクエーカー社が公式に言っています。断言はされていませんが、このイメージは明らかに「クエーカー」と呼ばれるキリスト教の一派に由来している気がしてなりません。

とはいえ、両者に社会的な関係とか宗教的な関係があるわけではなさそう。カメラのCanon/キャノンも仏教の観音菩薩(カンノンボサツ)とちょっと名前が関係しているらしいですし、文化の一部としての宗教要素ってのは別に珍しいことではないと思います。なので、別にクエーカーも、とくに警戒する必要性は感じません。

クエーカーのオートミールオリジナルフレーバーのパッケージと中身

とりあえず、おじさん×4。

あとは、そこそこどうでも良いですし、どこまで信じてよいのかも謎ですが、ちょっと面白いことを言っているサイトを見つけたので、いちおうリンク貼っておきます(The untold truth of Quaker Oats)。

このサイトによると、実はクエーカーのおじさんロゴは何回も変更されていて、2007年にやっと今のおなじみのおじさんデザインに落ち着いたらしいです。あとは『チャーリーとチョコレート工場』のリメイク前(チャリチョコは2回目の映画化らしい、知らなかった!)の作品『夢のチョコレート工場』(1971年)に、クエーカー社が出資しているってこと。登場する「ウィリー・ウォンカ」チョコは元々クエーカー社の製品で、この映画で宣伝して世に売り込んでいくという作戦だったらしい。けど、まぁなんやかんやで1988年にネスレにウィリー・ウォンカ部門を売ったって歴史があるみたい。

まぁこのあたりの裏話は健康に直接的な関係があるわけでもないので、「へー」ぐらいで適当に。

オートミール残留農薬問題のあれこれ

いよいよ核心の残留農薬問題です。

はじめに誤解のないよう言っておきたいのは、この残留農薬問題はクエーカーだけでなく、ケロッグ(Kellogg)ゼネラルミルズ(Generall MIlls)といった他の大手シリアルメーカーにも同時に指摘されたということです。本ページではクエーカーに話題を絞っていますが、クエーカーだけが渦中の企業なのではないということはここで強調しておきたいと思います。

まだ定説が無くてメンドいなーって話

それでまぁ問題を簡単に言うと、

発がん“可能性”の指摘されている農薬成分グリホサートが、様々な会社のオートミール製品から検出された

というのが、その出来事の趣旨(事件だと一方的すぎる言い方かも?)です。

2018年8月のことで、比較的最近なことは最近。

でも厄介なことに、約3年経った今(2021年春現在)もなお、その人体への影響については見解が一致していません。グリホサートが検出されたことは確実ですが、だからといってそのオートミール製品たちが身体に悪いとは言い切れないというところで止まっています。

机の上で日差しを浴びている水耕栽培のレモン

要するに「食べるかどうか自分で考えてね」のちゅうぶらりん状態です。

こうなったら自分で決断するしかないので、クエーカーオートミールをちょくちょく食べてるアメリカ在住大学院生として、わりと本気で情報を精査して自分なりの結論を出してみました。冒頭でも書いておきましたが、まわりまわって今のところたどり着いているのは、

自分自身は今後もインスタントオートミール含めて、クエーカーの製品を食べる。子供には食べさせたくない。他の大人にはとくに勧めることも止めることもしない。もし強いて勧めるとすれば、クエーカーも含めてオーガニックのもの

という歯切れの悪いポジショニングです。

では、問題の細かな分析の様子を下に。

残留農薬問題のはじまり

ことの発端は、2018年8月にNPO団体である「環境保全組合(で良いのかな?)」(Environmental Working Group; 通称EWG)が公開したレポート。こちらがその原文です(Breakfast With a Dose of Roundup?)。

合計61種類のオートミール製品(オーガニック16種類と非オーガニック45種類)を調査し、48種類(オーガニック5種類と非オーガニック43種類)からグリホサートと呼ばれる成分の検出を確認したとのこと。

グリホサートには発がん性が“ささやかれている”ので、このニュースはあまりにショッキングです。ここで早々と「あ、じゃあほとんど危ないんだ」と決めつけたくなりますが、そのまえに次の3点に注意しておきたいと思います。

EWGの発がん性物質検出レポートについて冷静に知っておいてほしいこと
  1. グリホサート検出製品の中でもEWGが定めている基準値を超えているのは61種類中31種類(すべて非オーガニック製品)だけ。
  2. そのEWG基準値はアメリカ国内で定められている基準の約190倍厳しい(EWG基準は先程のウェブサイトで、アメリカの基準はこの“Electronic Code of Federal Regulations”というサイトで確認できます)。
  3. クエーカーを始めとして各大手メーカーは「我が社の製品は国の基準値を明らかに満たしていて、安全性に問題はないと考えています。今後も農薬を最小限にしていくよう働きかけていきます」的な声明で応答(主なものはこちらで読むことができます: Monsanto fallout: How Cheerios and Quaker Oats responded to glyphosate in cereal reports)。

もちろん農薬が検出されないに越したことはありません。国の基準が甘すぎるという見方もあります。

しかし、現代の農業や市場の状況を考えれば「オーガニックでない限りは一定の農薬検出は避けられないのが現実かなー」と思っています(オーガニック製品で微量検出されているのは、アメリカでは上空から農薬散布をしているケースがあるからです)。国の基準値の190倍も厳しいというEWG基準値は、あまりに厳格すぎるという可能性があります。

事実、この残留農薬の発がん性や全体的な危険性については、必要以上に煽られる必要は無いのではないかと個人的には思っています

補足です

こういった消費者感情を考慮してか、2019年末~2020年頭にかけてケロッグは「2025年までには自社製品にグリホサートが入らないようにする計画だ」という趣旨のアナウンスをしたようです(ケロッグ公式サイト)。ただ、ワシントンポストによると、どうやらこのアナウンスは農家との十分なやりとりが無いままに出されてしまったとのこと。

ですので、2025年までにグリホサートフリーという計画がどれぐらい現実的なのかは微妙なところですね。また、2025年までまだ少しあるので、もしかしたら他の会社が先を越すという可能性も無きにしもあらず。私自身も関心を持っておくつもりですが、もし最新情報あるいはもっと正しい情報を共有してくださる方がいらっしゃればすごくありがたいです。

グリホサートはどれぐらい危険なのか

そもそも検出対象のグリホサートがどれほど危険かということ自体、まだ熱く議論が交わされている最中です。

たしかに発がん性が指摘されており、2015年3月にはWHOが定める「発がん性対象一覧」に見事にリストインしてきました。しかも、2019年にはアメリカで「グリホサート系農薬の長期使用が病を引き起こした」とする判決を裁判所が下しはじめています。

「わーお」な感じなんですが、ここでもまた一旦落ち着いて、それぞれの中身を簡単に見ておきます。

まず、WHOの定める発がん性リスク分類には4つのレベルがあります。その公式サイトの記述によれば、こんな感じで分けられます。

WHOの発がん性リスク分類
  • グループ1(発がん性あり)
  • グループ2A(たぶん発がん性あり)← グリホサートここ
  • グループ2B(ひょっとしたら発がん性あるかも)
  • グループ3(なんか言われてるけど発がん性なし)

問題のグリホサートが入るのはグループ2A。「たぶん発がん性あり」のグループなので、危なくないことはないんでしょうが、同じカテゴリーに分類されている他の項目を見ると、ちょっと拍子抜けです。例えばこんなものや環境が同じグループ2Aに分類されています。

グループ2Aの身近な例
  • 紫外線
  • 65度以上の熱い飲み物
  • 美容や理容の職業
  • 不規則なシフト勤務

わりと身近な感じ…。まぁイメージしやすいように、わざと日常に溶け込んでいるものを挙げたんですが、オートミールで確認されたグリホサートはこれらと同じレベルのカテゴリーに分類されています。何十年も日常的にさらされ続けて初めて身体に影響が出てくるのではないかと私は受け止めています。ただ、理系じゃない私は資料の読み方をミスってる場合があるので、その場合は訂正していただけるとほんとうに有り難いです。

次に、アメリカでの裁判判決。

『ビジネス・インサイダー』というビジネス系ジャーナルが簡単に問題をまとめてくれているんですが、2018年と2019年(この年は少なくとも2件)、農薬販売会社モンサントに多額の賠償金支払いが命じられました。

同社販売のグリホサート系除草剤のラウンドアップ(Roundup)が原因で、がんやリンパ腫になってしまった

と訴えたひとびとに対しての賠償金です。ただ、これらのニュースに関しては以下の3つのポイントに注意。

ラウンドアップ絡みの裁判判決について冷静に知っておいてほしいこと
  • 2018年の判決では、モンサント社は製品が人体への悪影響を与える可能性をしっかり知らせなかったことに対しての責任で支払いを命じられた。製品とがんの因果関係には触れず。
  • 2019年の判決の1件目では、同社にはリンパ腫リスクをちゃんと知らせなかった落ち度があるとされ、2件目では同社製品の使用がリンパ腫の重大な要因となったと結論づけられた。
  • いずれのケースでも、症状を訴えたひとびとは残留農薬食品を食べたのではなく、土地の手入れや農業で日常的にその農薬を直接使っていた

この内容を見る限り、実際にその農薬を身体に直接浴びてしまうのはかなり危険な雰囲気があります。ですが、これらの判決ではその農薬成分が入った食品に関しては何も言っていません。というか、そもそも食品が問題になったわけではありません。農薬そのものがポイントになっていました。

ですので、グリホサートが残留基準値以下のオートミールたまに食べる程度であれば、今のところ決定的な害は無いのではないかと推測できます(あくまでも推測)。

でも、さすがに毎日食べ続ける方に勧められるかって言われたら、ぶっちゃけそれは嫌です笑。残留農薬が限りなくゼロに近いオーガニックオートミールであれば、まぁたぶん大丈夫だよねーって感じでしょうか。

残留農薬がほんとに文字通りゼロってなると、その時点で農薬を空中散布している農家を全て条件から外すことになるので、オートミールの選択肢はかなり限られてしまいそうです。

けっきょく私はどうしていくか

以上のゴタゴタした色んな話を総合的に考えた結果…

まぁ端的に言うと、私自身はクエーカーのオートミールを今後も食べ続けようと思います。低GIじゃないインスタント版や、残留農薬も検出されちゃう非オーガニック製品も含めてです。

理由を雑に書き並べると、こんな感じ。

それでも自分自身は食べちゃう理由
  • やっぱりインスタントで「ぽーん」って簡単に作れるのはラク
  • やっぱりお腹それなりに膨れる
  • やっぱり非オーガニックの方が安い
  • そういう食品のわりには栄養価的に優れている
  • せいぜい週に2回食べるぐらいの頻度
  • せいぜいアメリカで暮らす10年弱の期間ぐらいしか日常的に食べるつもりが無い
  • たまにはインスタントじゃないオートミールも食べる
  • たまにはオーガニックのオートミールも食べる
  • そもそもオートミールの低GI要素にこだわっていない
  • そもそもオートミールとよく紐づけられているようなダイエット効果で痩せようと思っていない
  • ふだん野菜や果物は原則オーガニックしか食べていない(食生活の他の部分では残留農薬への露出を避けている)
  • クエーカーオートミール美味しい
  • クエーカーオートミールに検出されたグリホサート量はたしかに基準値より明らかに低い
  • ほんとにヤバいなら、すでに何かしらの警告や報告が世界に出回っているはず

公開されている情報をなんでも信じ切ってしまうのはたしかに危険だと思いますが、都市伝説・陰謀論的な視点をここで持ってきてしまうと話の収集がつかないですし、個人的にはある程度そのへんは割り切って生きています。つきつめて言えば、オートミールに限らずどんなことであっても、自分のわからない部分は一定の信頼をどこかに寄せるほかないと思っています。なので、ここでは陰謀っぽい感じのうわさや議論はひとまず考慮に入れないという立場を採らせてください…。

逆に言うと、もし私が、

この先の人生ずっと毎朝オートミールを食べる習慣で生きるつもりだったり、低GIやダイエット要素が理由でオートミールを食べようと思っていたり、予算がたっぷりあったり、残留農薬を徹底的に採らない生き方を目指していたりするのであれば、、、

もしくは、今後新しくグリホサートやインスタントオートミールに関する明らかにネガティブな証拠が出てきたとしたら、、、

その場合はオーガニックで、しかもインスタントではないオートミールだけを食べるという方針にすると思います。

ただ実際には、私は普段からそういう、なんというかクリーンなオートミールばかりを食べているわけではないです。

自分がふだんから利用していないものを強く勧めるのはなんだか無責任な感じがするので、ここではあえて「オーガニックオートミールという選択肢もあるよ」と触れておくぐらいにしておきます(読者の方々の判断に任せて広告はペタペタ貼っちゃっていますが笑)。

私自身はそれなりに食品の安全性に気を遣ってはいますが、ものすごく厳密に食生活を管理しているわけではありません。

とくに、私はそこそこ甘党で、残留農薬とは別問題ですが、わりとガンガン甘いものを食べちゃっています。いわゆる「丁寧な暮らし」を送っているわけではまったくありません。

けっきょくは、色んな方面で情報提供してくれているひとたちの話を参考にしながらも、

最終的には自分で判断を下して食べ、その結果に責任を持つ意識で、健康に良いものも悪いものも摂取しているというのが現状です。

「○○はダメ!ぜったい△△にした方が良い!」みたいなスパッとした結論にならず、自分自身でもなんだか歯がゆい感じではありますが、、、

少なくとも今まで明らかになっている事実と読者の方々に対して、正直に、誠実に、潔く、芯を通して、このページを書いてみたつもりです。

あまり日本語では深く説明されていなかったり、うまく一つのテーマでまとめられていなかったりする情報を集めてとりあえずギュッとしてみたので、正解のありかではなく、考える材料やキッカケとして本ページを使っていただけたらと思います。

以上です。

長かった!!!

もし読んでくださった方から反応があるととても嬉しいですし、新たなページを追加したり、ページの手直しをしたりするモチベーションにつながります。

「まぁ少しは参考になったかな」「まぁこのページちょっとは頑張ってるかな」って思ってくださる方がいらっしゃれば、コメントフォームだったりSNSだったりを通してお気軽にみなさんのご感想やご意見をお聞かせくだされば嬉しいです!!

筆者SNSへもお気軽に!
 → インスタ
 ツイッター
ユーチューブ

クエーカーのオートミールピーチクリームのパッケージ

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!

このブログ書いてるひと

ゆとり世代の文系大学院生です。アメリカに学位留学中。インスタ・ツイッターでは当ブログへのご質問やご感想を募集中です。ちょっとしたものでも新しいページ作成の励みになりますので、お気軽にコメントやリクエストいただければ嬉しいです!

コメント

コメント一覧 (14件)

  • 面白い記事をありがとうございます。
    おじさんですが興味深い内容で読みやすい文章なので苦もなく読み進められました。

    • テンガイさん、温かいコメントありがとうございます!!

      想像していた以上に複雑な問題だったので、うまいことまとまらずいまだにちょこちょこ修正しながら苦労しています笑。その成果が少しでも出ていたとしたら、ちょっと努力が報われた気持ちです。

      ただ、その反面、おっしゃるとおりに興味深さはありますよね!
      あるいは、渡しの場合は、健康に関わるので自分で真剣に向き合わざるを得ないという感じなのかもしれません。

      いずれにしてもコメント嬉しかったです。ありがとうございました!

    • あさん、ご指摘ありがとうございます!

      意図的に安易な結論の提示を避けています。

      この構成にした理由は主に次の3点です。
      1. 私の暫定的最終意見を先に知りたい方は、目次を使って真っ先に結論に跳んでいただくのが現代の通例と推察したため。
      2. 決定的結論を提示するのではなく、私自身の考えた道筋とそれが基づく情報の提供が本ページの趣旨であるため。
      3. この複雑な問題に関して、かんたんすぎる結論を無責任に提示するのは読者の皆さんに不誠実であると判断したため。

      あさんのように否定的な方がいらっしゃることも想像しつつ、この「くどさ」がこの問題の難しさを伝える一つの要素になるようにと考えています(もちろん大前提として、より明快な文章になるような工夫と努力も大事にしています)。

      コメントくださり、ありがとうございました!

1 2

コメントする

CAPTCHA

目次
閉じる