こんにちは、ゆとりばてぃです。
長ったらしいタイトルのとおりのページになります。実はディズニープラスを契約して以来、ひそかに進めているプロジェクトがあります。そう、それこそが、
マーベル初心者がMCU全作品の感想を綴るプロジェクト
というタイトルのそれです。
こうして名前をつけて企画化してしまうことで、映画を見るための都合の良い口実を創り出せる――それがなんちゃってブロガーを続ける旨味ですね。しかもこんなふうに映画の記録をとることで、何だか人生まるごと豊かになっているんじゃないかと思えてくるのがまたジューシー。
ちなみに映画記録をとるにあたっては、Notionというサービスを利用すると個人的にめちゃ楽しい感じにできるので好き。
さて、とにかくこのページでは、
もともとマーベル映画にまったく興味がなかったけど、なんとなく見始めちゃったマーベル初心者が、各作品の感想をネタバレあんまりしないようにちょこちょこ記録していく
という、なんとも地味な営みを展開していくつもりです。
趣味に映画鑑賞って書きすらしないので、もはや映画好きということですらありません。もうほんとそのへんにいる、たまに映画見るぐらいの一般人。
「そんな凡人がマーベル映画見まくったらどうなっていくのか」っていう過程もほんのり楽しみながら、このページの更新を見守ってくだされば有り難いです。
マーベルは作品多すぎるわって話
マーベル作品の詳しい正確な解説は、まぁ他のウェブサイトを見ていただくとして、ここではまず個人的にびっくりしたマーベルの全体像のお話をちょこっとだけ書いておきます。
どうやら、マーベル映画は「マーベル・シネマティック・ユニバース」(Marvel Cinematic Universe、略してMCU)っていう作品群をかたちづくっているそうで、今もなおまだまだ続いているいわゆるシリーズ的な(ブランド的な?)ものらしいです。
どおりで、やたらと「マーベル」(Marvel)という名前を頻繁に見聞きします。
アイアンマンとか、スパイダーマンとか、ハルクとか、ソーとか、シャンチーとか、、、
実はみんな同じシリーズに入ってるらしいんですよね。芸能事務所かよって思いますが、それもそのはず。マーベル映画って、たしかにマーベル・スタジオ(Marvel Studio)っていうスタジオが作っているので、まぁ事務所みたいなものなのでしょう、きっと。
それでこのマーベルブランド丸ごと、ディズニーが所有しているらしいです。なので、だいたいほぼ全作品がディズニープラスで見れます。
え、え、え、でもスパイダーマンとかハルクとかってユニバにいなかったっけ??
となりますが、もしかしたら私がハルクとシュレックを混同しているだけでしょうか。でもまぁスパイダーマンは確実にユニバにいます。このへんは版権だのなんだのでややこしいらしいので、「とにかくマーベル映画そのものを見まくればそれで良いんだ!」という私は深く考えないことにしています。
なにはともあれ、マーベル映画はシリーズものらしく、どおりでその数が膨大。
しかも公開順と作品同士の時系列がわりとごちゃごちゃらしいので、全体としてなかなかカオスです。
そんな感じでとにかく規模が広がりまくっているので、いちおう公式に時系列の整理がされています。
「サーガ」と呼ばれる大きい区切りと、「フェーズ」という小さい区切りを設定しているそうです。
「小学校」「中学校」「高校」みたいな区切りと、「○年生」みたいな区切りのようなものですね(たぶん)。
では以下、このページではマーベル映画群の第一のまとまり「インフィニティサーガ」に入っている作品たちの個人的な感想記録を公開順でどっさりと並べてみます。「インフィニティ・ストーン」と呼ばれる魔法の石的なものを巡る、それはそれは壮大な一連のストーリーです。
一応ネタバレしないように心がけていますが、神経質な方はぜひ作品を視聴した後に、覗いてみてくださればと思います。
フェーズ1-1『アイアンマン』(☆☆☆☆)
個人的に序盤がキツすぎて何度見るのを諦めたことかっていう映画。
たぶん今回5度目ぐらいのチャレンジでやっと最後までいけた。まぁ主人公がアイアンマン完成させるまでの試行錯誤に比べたら、たった5回でごちゃごちゃ言うなんて“ゆとり”すぎるかもしれない。
で、序盤を乗り切ればあとはほぼほぼ軽快で楽しい。2008年公開映画で今となっては若干古いけど、CG映像はなめらかだしスタイリッシュ。物語も薄っぺらすぎず難しすぎずの適度なボリューム感。
個人的にはアイアンマンが完成して初めて空を飛ぶときのシーンがBGM含めて特に好き。爽快感と躍動感にあふれてて、自分でもこの肌なら飛べるんじゃないかと思うぐらい鳥肌モノだった。単独作品としても結構楽しめるし、MCU全体の中では第一作目として超重要(なはず)。ディズニープラスで見れるようになってほんと良かった。
フェーズ1-2『インクレディブル・ハルク』(☆☆☆)
MCUの中ではダントツで低評価らしく、正直イヤイヤ見始めた笑。
たしかに、ハルクの俳優が次のMCU作品から変更になっちゃってるのはキツい。どうしても、シリーズで描いている世界観から浮いちゃう感じがある。あとはけっこう映像も話も暗めに仕上げられているので、個人的にはちょっと大人すぎる感。追われ続ける人生なうえに恋人と肌を合わせることすらできないシーンはすごく心が痛む。
ただ、次の展開がどんどん気になる映画(ちょっと予想できる感じはあるけど)で意外と楽しめた。アクションは迫力あるし、物語は色んな登場人物がそれぞれに何かを追い求めていて、思惑が錯綜するどこかサスペンス調。前評判を聞いてハードルが下がってたからか、「あれ、そんなに言われてるほど悪くなくない?」のポジティブな感想で終われた。単独作品としてなら案外アリな一本なんじゃないかと思う。
にしても、主人公が博士号7つ持っているっていうのはすごすぎて尊敬。たった1つを取るために何年もヒーヒー言っている人間がここにいます。
フェーズ1-3『アイアンマン2』(☆☆)
戦闘シーンとか開発シーンは近未来的でワクワクする。ストーリーはそんなに深くない気がする。敵役がいるわりには、あまりにあっさり倒されてしまうし、アイアンマンも課題(国家における存在意義の明示とスーツの改良的な?)を克服するんだけど……。
なんだかむしろ、ロマノフとか、もうひとりのスーツのひと(もうひとりのアイアンマン的なひと)の登場とかが、この作品での成果みたいに感じられる。
というわけでMCUインフィニティサーガ全体の中で見たらちゃっかり重要な作品な一方、単独映画として見たらちょい消化不良になりそう。にしても2010年って、すでにこんなに映像技術すごかったなんて知らなかった。今思い返せば、その頃なんて冬場に2秒で電池なくなるガラケー使ってましたよ。
フェーズ1-4『マイティ・ソー』(☆☆)
宇宙とアスガルド(ソーの地元)の映像が壮大で、そこはとっても楽しめる。
ロキの存在は面白いけど、ストーリーはペラめな印象。なんというかもう、宇宙から降ってきたソーさんと地球のみなさん、打ち解けるの早すぎてすごい。すっごく唐突に仲良し。でもまぁもしかして人間の適応能力ってすごすぎて、今実際に宇宙人がやってきても案外こんなもんなのかな。
あとは武器の力が強すぎて、戦闘シーンの細やかさには欠ける感じ。なんかちゃっかりオーディンもすごく偉そうで、傲慢だよな。神様の世界も人間の世界も、お偉いさんはこうなってしまうのか。
単独映画としては消化不良ってほどではないけど、純粋にどこか物足りない。もう全然内容とは関係ないけど、ソーとジェーン(ヒーローとヒロイン)がとにかく目の保養すぎ。
フェーズ1-5『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』(☆☆☆☆)
キャプテン・アメリカ――
聞いただけで、アメリカ持ち上げすぎイメージとか、子供向けヒーローでしょ?的なイメージが頭に浮かぶんだけど、これが実はすごく大人な作品!!
アイアンマンシリーズとマイティ・ソーシリーズとかと比べると映像は地味で暗め。ぱっと見の迫力にはかけるけど、ストーリーとアクションがすごく作り込まれていると思う。ストーリーとアクションにまったく詳しくない自分でそう感じるのだから、たぶんまじですごいはず。それか私が知ったかぶって勘違いしているのか……誰か教えてください。
フェーズ1-6『アベンジャーズ』(☆☆☆☆☆)
かなり面白い。話の重層性もあるし、アクションもCGも圧巻。さすがインフィニティサーガ第一フェーズのまとめ作品。
ほぼ文句ないんだけど、強いて言うなら「最後の戦術を最初からやるのはだめだったの?」感はある。まぁヒーローものでそれを言ったらおしまいなので、とりあえずOK。心の弱さ、戦闘力(地球)の弱さを中心に展開していて「完璧じゃないところがあるよね」っていうのを無理やりテーマとして感じ取ってみました。
ていうか、これ日本で公開したとき、ぜんっぜんMCUシリーズのことなんて誰も言ってなくて、単独のお祭り映画だと思ってました。一応ばっちり映画館まで見に行って「なんかほぼほぼ知らないヒーローだったけど、迫力“は”すごかった」って感想を抱いたあの頃が懐かしい。
フェーズ2-1『アイアンマン3』(☆☆☆☆)
さすが、アイアンマンシリーズ。映像がほんっとにすばらしい。スーツもたくさん(今更だけどアイアンマンの装備は「スーツ」っていうらしい)。
トラウマだの、性格だの、敵組織との関係だの、とにかく過去を精算しまくっているのが印象的。そんな感じでちょっぴりほの暗いストーリーなんだけど、なめらかで華やかな映像美で重すぎないし、退屈しないのがすごい。
フェーズ2-2『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(☆)
単独作品としては「え、映画ってこんなんで良いのか?」って思ってしまうぐらい、マーベルにしては雑な印象だった。
悪役がめっちゃスタイリッシュなんだけど、めっちゃ戦闘力が低いw、、、なんか途中で危うく脇役にやられかけるぐらいに弱い。
ソー側のストーリーはわりとしっかりに感じただけに、悪役とのパワーバランスがもっと良い感じだったらなぁと勝手に思う。ただ、実は悪役そのものの存在意義を問うている先鋭的な作品なのかもしれないし、もしかしたら後々のMCU作品でこの悪役がカギを握っていて「あ、このソーの映画はこういう意味で超重要だったんだ!!」となるかもしれない。
フェーズ2-3『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(☆☆☆)
メインキャラクターたちにとっては「組織」の束縛、一般市民にとっては「監視」という束縛。そこからの解放がひとつの道筋になっていて、物語を把握しやすくて見やすい。
そしてキャプテン・アメリカ前作と同じで、これまた映像の派手さというよりはアクションそのものがかっこいい。
単独作品としても楽しめることは楽しめるけど、ちょっとしぶすぎるというか、ベタすぎるというか、真面目すぎるというか。MCUでの流れとかキャプテン・アメリカへのこだわりとか関係ないなら、わざわざこれじゃなくて他のスパイアクション系映画で良いかなってなりそう。
フェーズ2-4『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(☆☆☆☆)
ダサい名前と予告編のお馬鹿な雰囲気とは打って変わって、物語がものすごくしっかり作り込まれてると思う。最初の数分だけで涙活できるんじゃね?ってぐらい分厚いストーリー。
家族や同志との絆を前面に押し出したシリアスな展開なんだけど、ところどころに力の抜けたノリが散りばめられていて軽やかだった。なにげにヴィランのロナンも家族との絆に動機づけされているってのが、なかなか心を打つ。
単独作品としても十分楽しめる。公開当時、彼女(今の妻)と一緒にテレビで予告編を見て「わ、なにこれ、見に行きたいねー」って言ってたのに結局見に行かなかったっていう甘酸っぱい思い出もある感動作。
フェーズ2-5『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(☆☆☆)
ウルトロンっていうアンドロイドが悪役的な立ち回りで近未来的な話なんだけど、なぜか全体的に「無難」って感じ。とにかく展開が読みやすい。
ただ、やっぱり映像は派手だし、綺麗だし、なめらかだし、めっちゃ良い。アベンジャーズらの見た幻影、スタークの思い描いた平和への幻滅、ウルトロンの幻想、市民らの見た幻の戦い、ナターシャハルクの幻の関係、なんか色んな意味で「幻」っていうテーマが一貫してるはずだとこじつけてみました。
MCUでの位置づけ関係なしで映像すごい系ロボット映画としてなら、トランスフォーマーのほうが面白かった気がする。
フェーズ2-6『アントマン』(☆☆☆☆)
主人公の娘、ピム博士の娘。娘を軸に動機づけや展開の肝が練られていて、娘を持っている親の身としては共感がとまらない。
アリのCGがリアルすぎるのは好みが分かれると思うけど、わかりやすい物語に、迫力あるミクロアドベンチャー的な映像で、ふつうに面白い映画。
今までMCUで扱われてきた能力ブチ上げ方向の人間離れじゃなくて、あえて小さい方にいくのは新鮮味があってとても良かった。若干ストーリーも小さめ薄めになっているっていうのは、まぁ気にしないことにしましょう。
フェーズ3-1『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(☆☆☆☆☆)
「正義とは何か」的なテーマと見せかけて、個人的には「友情」が核となっている気がする。
タイトルからするとキャプテン・アメリカの地味シリーズっぽく聞こえるんだけど、実はアベンジャーズの仲間割れ的な内容なので、ド派手。物語も、アクションも、映像技術も、とにかく個人的にはすごく面白かった。
単独作品としても楽しめそう。シリアスで暑苦しい展開なんだけど、スパイダーマンがめっっっっっちゃ軽やかで雰囲気を明るくしてくれる。そしてスパイダーマンシリーズも見たくなっちゃうもんだから、もうマーベルの誘導がうますぎる。
フェーズ3-2『ドクター・ストレンジ』(☆☆☆☆)
映像がやばすぎ、すごすぎ!!!ストーリーなんてどうでも良いんじゃないかと思えるぐらい、映像がすごい。
かといって物語もめっちゃ手抜きってわけではない(めっちゃ緻密な物語って感じでもないけど)。単なる力技じゃなくて、仕掛けというかトリックというか、そういう路線で物語を締めくくっていくところは個人的に好き。あとはチベット仏教風テイストをすごく色濃く感じる。
単独作品としてもすごく楽しめると思う。というか、これまた公開当時は単独作品だと思ってたシリーズ。同窓会したら「え、あれ、ストレンジって隣の学校の番長じゃなかった??」ってなりそうなぐらい、MCUのメンバーとして宣伝されてなかったと思う。
フェーズ3-3『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(☆☆☆☆☆)
これは泣ける。
これでもかというぐらい「自分のため vs 他人のため」の構図がくっきりと描かれていると思う。字幕で見てたら、“altruism”(利他)っていう難しめな単語まで出てきてびっくり。宗教学の論文ですか。
ともかく色んな「他人のため」が散りばめられているんだけど、それぞれの場面で自己を犠牲にするきっかけになる「他者」がとても具体的。エゴ(“自我”の意味)という登場人物が物語の鍵を握っているのも、テーマである利他性を対比的に強調する効果があるはず。
映像も良いし、話も良い!!単独作品としても良いけど、前作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』を見てからのほうが感動がふっかーいはず。
フェーズ3-4『スパイダーマン:ホームカミング』(☆☆☆☆☆)
「ついに知ってるヒーローの映画!」って感じで、身構えずに軽い気持ちで見れるのがまずすごく良い。
そもそも主人公自体が高校生で若々しい設定だし、スパイダーマンってスルスルッとした動きが多いし、全体としてすっごく軽やか。メレンゲの口当たりぐらい軽やか。
それと対照的に物語の筋書きというか、物語を動かす悪役は渋め。見た目、戦術、動機、そのすべてが渋い(良い意味で)。なんか悪役にめちゃくちゃ感情移入してしまう。
まぁスパイダーマンも悪役も特別な力とか武器とかを手にしているわけだけど、他のド派手キャラたちと比べると、ふたりとも凡人で裏方的なポジション。ちょい親近感がわくのはもちろん、なんか応援したくなる感じが良い。
あと本編ぜんぜん関係ない話すると、トレーダージョーズで流れてて「あ、これ良いな」って思って勝手に自分の中で娘のテーマソングにしてた曲があるんだけど、それがなんと今作のエンディング曲だった。
フェーズ3-5『マイティ・ソー バトルロイヤル』(☆☆)
ソーのシリーズの中では一番話の筋が通っていた気がする。
故郷(ホーム)を大事にしてますね、すごく。マイルドヤンキーってこんな感じなんかな。
全体的にキャラの強さがすごいし、戦闘シーンの映像も綺麗かつ迫力あるけど、ところどころむりやりコメディを挿し込んでる感がすごい笑。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』ぐらいの軽やかさは好きなんだけど、個人的にはわざとらしすぎるふざけに引いてしまうところがあった。
フェーズ3-6『ブラックパンサー』(☆☆☆☆☆)
めちゃ良い!!映像も話も音楽もベリグッド。
アフリカ国家が尋常じゃない最先端テクノロジーを持っていて、それでもなおいわゆる「伝統」的な行事や慣習を維持している一方、それを知らずに世界では黒人差別が横行する――
そんな舞台設定が、すごく鋭く社会問題を提起していると思う。ひょっとしたらアフリカ系のひとからすると「そんなかんたんな話じゃない。気安く描くな」と思えるかもしれないけど。
まぁ小難しい話は抜きにしても、純粋にすっごく世界観を楽しめた。あと、オークランドが舞台になってる!!(個人的アナザースカイ)
フェーズ3-7『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(☆☆)
MCUシリーズの中での重要性はめちゃくちゃ高いし、これだけの登場人物がいて話がまとまっているのは物語の構成としてビビるぐらいすごいけど、面白さとしてはなぜかイマイチ。
どうしてもエンドゲームに向けての「繋ぎ」の役割が託されている印象。
ってことで、なんかそんなに書けることがない……まぁ、うん、犠牲を覚悟した選択がたくさん散りばめられていました。
フェーズ3-8『アントマン&ワスプ』(☆☆)
ちょっと新鮮味に欠いた感じする。
ワスプっていう相棒の登場によってアクションにもストーリーにも幅広さが出たし、量子世界という別次元の話も加わって、本当だったら飽きないはずなんだけど、なんでだろう。なぜかワクワクが少なめだった。
ただ、MCUシリーズの中ではすんごく大事。前作で描かれた絶望的な状況の中で、このあと唯一の希望になってくる量子世界っていう可能性が今作で本格的に導入されるので。それとちゃっかりワスプになる人の名前がホープ(“希望”)。というわけで単独作品としての完成度というよりも、つなぎの役割が第一に期待されている作品だったのかもしれない。
個人的には舞台が西海岸で、特にサンフランシスコなのはめちゃくちゃ心躍った!!UCバークレーもガッツリでた!!
フェーズ3-9『キャプテン・マーベル』(☆☆☆☆)
かっこよく言うと、
誰が味方?――誰が敵?――自分は何者?
みたいな自己同一性(アイデンティティ)に絡むような疑問を中心としたサスペンス的な展開。メッセージ性と面白さを両立させていてすごい。
かといって「どーも、私、哲学をやっています」みたいな感じがなくて見やすい。シリアスすぎない。むしろ、音楽やノリが軽やか。その練られたストーリー性と楽しさのおかげで、中盤まではiPadに身体がめりこみそうなぐらいグングン惹き込まれた。解決に向かうにつれて単調な力技の締めになっていったので、個人的には若干トーンダウンだった。
単独作品としても十分楽しめる。というか、MCUシリーズの中では他の作品と比べて全体への影響が少ない気がする。まぁ今後シリーズが展開していくうちに、いつのまにかめっちゃ重要作品に成長するかもしれないけど。あの無印良品だって、かつてはホワイトチョコがけいちごとボールペンぐらいしか買いたくなるようなものなかったですもんね。
フェーズ3-10『アベンジャーズ/エンドゲーム』(☆☆☆☆☆)
とんでもないぐらい素晴らしい!!!!
「アベンジャーズ」の名にふさわしく、ある意味ヒーローが悪役に「復讐」をしかけるという展開。その是非とその結果が緻密に描かれる。
10年にわたってつむぎつづけてきた「インフィニティサーガ」という大きな物語を完結させる作品として、まじでめっちゃ完成度高かった。単純に物語が壮大ってだけじゃなくて、タイムトラベル的要素もあったから、結局ふわっと消化不良で終わるんじゃないかと正直心配してたんだけど、そんなことはまったくない!
でもやっぱり、これ単独で見てもカオスすぎるので、さすがにこれはMCUそこそこ見てる人用。
個人的な貧弱映画経験のなかでは、これほどまでに爽快感と楽しさと納得感が全部盛り込まれた大作は他に思いつかないってぐらいすごい。
フェーズ3-11『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(☆☆☆)
『アベンジャーズ/エンドゲーム』じゃなくて、あえてこれでひとつのサーガ(大きな区切り)を終えるプラン自体がおしゃれ。
単独映画としてはちょっと薄味に感じるけど、にんにく背脂野菜マシマシのエンドゲームのあとだから、デザート的な意味ではちょうど良い気がする。次のサーガも含めて考えるなら、お口直しのグラニテ的な。
ともかく、ひとつの強大な敵を倒して区切りを迎えた世界が舞台。まぁ次のさらにでっかい敵が出てくるのはシリーズモノの宿命だとしても、今作はとりあえずちっぽけすぎず大きすぎず、ほっと一息つきながらスリルも味わえる絶妙なスケール。
単独作品としてのスパイダーマンなら、前作ホームカミングのほうが綺麗にまとまってるように思う。にしても今回の悪役イケメンすぎ。
以上、MCUの「インフィニティサーガ」っていうシリーズに含まれるマーベル作品の感想を綴りました。
多すぎですが、とても楽しかったです。そしてやっぱり多すぎました。
みなさんご存知のとおり、まだまだマーベル作品はどんどん新しいのが出てきていて次の大きなサーガが始まっているので、そっちもまた順次楽しんでいく予定です。
ぜひみなさんの推しや感想も、コメントやSNSで聞かせてください!!
ふかく語り合えるほどマニアじゃないですが、感想を気軽に話せるひとがいたら嬉しいです!!
せっかくマーベルを扱ったページなので、エンドクレジット的なことをしておきます。
マーベル以外にもシリーズものはたくさん……
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