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MBAより狭き門??合格率3%未満の文系Ph.D.留学アメリカ大学院入試【実践編】

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このページでは、私が経験したアメリカのPh.D.アドミッション(大学院博士課程の入試)について、ちょこっと情報を共有してみます(合格体験記的な感じです、世にも珍しい文系です)。

アメリカの大学院出願書類テストスコア(TOEFL/IELTSとかGRE)については、以前【基礎編】と題して別のページを書きました。よければそちらも目を通していただければ嬉しいです!

※これを書いている“なかのひと”についても、【基礎編】でうっすら公開しています。

だいぶ日にちが空いてしまったのですが、今回はその続編である【実践編】です。

【基礎編】で扱った書類やTOEFLスコアのように受験者全員が必要なものではなく

合格率を高めるために、私自身が個人的に行った実践的・応用的な取り組み

を簡単に記しておきたいと思います。一応の流れは以下の感じです。

目次

大学院留学ブログから情報収集する

日本では「大学院留学」自体がそれほど身近でないです。そのため、

出願についても、留学生活についても、ちょっとググる程度では細かい情報が手に入りにくい

です。中でもPh.D.留学、さらには私のように文系Ph.D.だったりすると、突然スイクンに出くわしてマスターボールを使うかどうか迷っちゃう場面よりも珍しいケースです(感覚的に)。

そこで個人的には、

実際に大学院留学している方々のブログやSNSなどを訪れて情報収集するのがオススメ

です。

留学生ブログはトガッた貴重な情報源

大手の英語学習向けスクールや留学斡旋業者も、もちろん役立つ情報を提供してくれます。でも、留学生自身の「生の声」を聞くことが難しく、時に一般化されすぎた内容しか得られないことがあります。

また、会社として迂闊なことを発信できない立場だと思うので、無難な情報にまとまりがちです。

一方で、個人が運営するブログやSNSであれば、その方が、

  • どんなバックグラウンドを持っているか
  • どれぐらい努力したか
  • どれぐらいのテストスコアか
  • どのような出願準備をしたか(テスト以外で)
  • どのように出願やビザの手続をしたか
  • どんなことをやっとけば良かったと後悔しているか(afterthoughtのアドバイス的な)

などなど、発信してくれている場合が多いです。

留学ブログや個人SNSからは、かなり個別具体的で、トガッた情報を得ることができます。

自分に境遇が近い方々を見つけることができれば、自分の現状と照らし合わせて具体的な作戦を練ることができます。

「いや、このひと特殊すぎw」という方々の経験であっても、「あ、そんな感じのバックグラウンドと取り組みで、そんな感じの振り返りになるのかー」みたいに、一定の水準、目安を感じ取ることができます。

当ブログは、そんなにタメになることを提供できていませんが…笑

実際に私自身がPh.D.出願したときは、スクールが無料公開しているデータや合格体験記的なページはもちろん、留学されている方々のブログをかなり見て回り、Ph.D.留学のリアルなレベル感を確認していました。

留学相談を直接できる“可能性”

そして、、、運が良ければ、

ブログやSNS運営者本人に連絡をとって、留学について直接相談したりできる可能性がある

というのが、この作戦のもうひとつの絶大なメリットです。

SNSでいきなりDMを送ったりしてしまうと、失礼な場合もあります。

でも、禁止事項として明記されていなければ、ブログのコメントフォームを使うのはOKだと思います。そのフォームを公開している時点で、一応は「外部からのコメントを受け付けているよ」という意味のはずです。

また、鍵アカウントでないSNSの投稿に対してのコメントであれば、オープンな場でのやりとりです。不信感は少なくて済むと思います。ある程度の親睦をそこで深めれば、DMなどの閉じられた場での相談にも、やがて応じてくれる“かも”しれません。

ブログであれSNSであれ、そもそも自分から留学関連の情報発信をしている段階で、それなりに「誰かの参考になれば」という思いを持っていると思います。

それに、すでにアメリカに留学している方々であれば、「コネクションを作る」「自分から連絡をしてみる」という文化に慣れ親しんでいる可能性が高いです。

ですので、発信者側からすれば、相談者から中途半端な感じではなくて本気で大学院留学したいという意思が伝わってくる場合、「できる範囲で協力・応援したい」と思うのが自然な反応ではないかなと思います。

そうはいってもビビりな私は、結局だれにもそういった形での相談はできませんでした…笑。でも、私ゆとりばてぃ自身はウェルカムなので、お気軽にSNS経由でご連絡くださって大丈夫です!

ブログのコメントフォームでもokですが、なんかSNSの方が身軽なので好みです笑。SNSリンクはこちらの筆者プロフィールページにまとめてあります。

留学志望校とのコネを作る

Ph.D.留学の場合、出願先とのコネクションをあらかじめ作っておくことが重要です。

わざわざアメリカまで赴き、研究室訪問をするというのは難しいかもしれません。個人的には「それを面倒くさがっているようでは、大学院は無理です」とまでは思いません。ましてや最近はコロナウイルスの関係で、まったく現実的でないです。

とはいえ、

メール、ZOOM/Skype、電話などを使い、出願前に、出願先の教授と話をしておく

という取り組みは、合格率を上げるために極めて重要だと思います。

Ph.D.留学はフィットが大前提

Ph.D.大学院留学では、晴れて出願校に合格した後、めちゃくちゃ専門的な勉強をするわけですね。必ずしも出願校の教授陣と同じ研究内容でなければならないというわけではないかもしれません。

でも、少なくとも自分の研究を指導できる教授が出願先にいなければなりません。

何を言いたいかというと、SOP(志望理由書類)に書く自分の研究課題について、出願先の教授が、

  • 興味を持ってくれること
  • 専門的な知識や技術という観点から、指導可能だと思ってくれること
  • 予定されているプログラムの期間、同校に在籍してくれること

といった点をクリアしないと、現実的には合格することが難しいということです。

すごくよく言われることですが、

Ph.D.となると、学校と出願者とのフィット(fit)が重視されます。

ですので、単なる学力レベル(日本で言えば偏差値的な話)だけを基準に出願するのは好ましくないです。

優秀な人材なんて、世界中を見渡せば、おそらく私たちが思い浮かべるよりもはるかに多く存在します。

入試に携わる教授陣は、その中から自分のところに適する学生を採りたいわけです。

出願書類を効果的に作成するうえで、出願志望校にいる教授の研究関心と在籍予定を知っておくことは大切なんじゃないかなと思います。

事実、現在の私の指導教授も「この前、出願者のエッセイ読んだけど、あんまり面白い研究じゃなかった」という評価を下していたことがあります。研究エリア自体は教授のそれと重なっていたようですが、方法論や研究の切り口という点ではフィットがいまいちだったようです。

コネ無しPh.D.出願は結構不安かも

そのフィットの関係もあってか、

出願する自分が誰なのかを、あらかじめ出願先の教授陣に伝えておくこと

も重要だと思います。

出願者がたくさんいる中で、そもそも名前も知らない大学や会社から名前も知らない人間が出願してきた時、、、出願書類の吟味にかける時間と熱量に差が出てしまうことはありえます。

逆に言えば、前もってコネクションを作っておいて「私はこれこれこーゆー研究をしたくて出願します。よろしくお願いします」的なことを伝えておけば、

「あ、前に連絡くれたあのひとか。どんなSOP書いてるかな、エッセイは何書いてるかな」

みたいに、最初から一定の注目をもらえる可能性があります。

一見すると僅かな差かもしれませんが、

「テストスコアや成績にはそんなに自信無いけど、研究には自信があるんだ」という日本人に多そうなパターンの場合、SOPやサンプルエッセイをしっかりと読んでもらえるかどうかは、合格率を大きく左右するポイント

だと思います。

それに、やはり人間ですから、どこの誰かもわからない出願者と、一度は顔を見たり話したりしたこのある出願者とを比べたとき、ふつうに考えれば後者の方が安心感あるんじゃないかと思います(他の要素に劇的な差が無ければ)。

私の場合はかなりトリッキーなのですが…笑、今のPh.D.に入る前、実はアメリカにM.A.留学していました。

その期間でPh.D.出願校の授業に聴講にいったり、教授陣と「おれ、入りたいんです!よろしくです!」的な話をしたり、「テストちょっとしくじってるんですけど、ほら、英語での意思疎通はこんな感じでぜんぜん大丈夫です!」みたいな言い訳をしたりして(実際はさすがにもっと丁寧です笑)、とりあえず自分が誰なのかを知ってもらう機会を作っていました。

どうやって出願校の教授に連絡する?

英語があまりにボロボロだとかえって印象が悪いかもしれませんが笑、まぁそもそもその場合にはまだ出願できるレベルに達していないと考えて、

とにかく、出願志望校の教授にコンタクトをとってみること

をおすすめします。

まぁ覚えてもらえるかもわからないですが、“I am interested in applying for your school”的な感じのメールだけでもしておきたいです。

返信をもらえれば、少なくとも出願書類の準備には役立つはずです(どなたからか希望があれば、メール文面サンプル用のページも作ろうかと考えています)。

アメリカであれば、だいたい学校の教授紹介ページにメールアドレスが載っています。もしなければ学部に問い合わせて、教授への連絡手段を相談してみると良いです。

いざ、リアルタイムで直接話すとなるとたしかにビビりますが、、、

そんなにペラペラで英語が話せなくても、ある程度のコミュニケーションがとれるレベルなら電話やZOOM/Skypeの方がかえって話しやすい気がします。

電話だとジェスチャーが封印されるうえに、ちょっとした声の響きの違いで英語が全く聞き取れなかったりするので、できることなら映像込みのZOOM/Skypeがおすすめ。

そうは言っても、あんまり英語に自信が無いよという場合は、ジェスチャーで必死に伝えようとしている感じを出して、熱意というか誠意を見せましょう笑。

時期が早ければ「これからまだまだ英語は頑張ります!」みたいに宣言しておいても良いかもしれません。自分のモチベーションアップにも繋がります。

私自身は英語ペラッペラとはいえませんが、やはり1対1で顔を見ながら話すと、コミュニケーションが取りやすい気がします。電話は今でもめっちゃニガテです笑。

奨学金など留学費用対策を練る

最後に、地味に効きそうな奨学金の話。

アメリカの大学院の授業料は意味不明なぐらいに高いです。そしてPh.D.留学の場合、基本的には学校がその全て、あるいは一部を負担します。

これは裏を返せば、出願者が奨学金をどこかから取ってくれば、学校の負担が減るということです。

※もちろん貸与型ではなく、給与・賞与型です。

そして、

奨学金を取れるという事実は、出願者のプロフィールを裏書きしてくれます。

少なくともその財団側からは「投資するに値する人材である」と認められているということになります。

MBA留学では会社が経済援助を出してくれたり、理系であれば奨学金が多かったりするせいか、文系出願でも過小評価されがちですが、

外部の奨学金(あるいは会社からの援助など)獲得は、入試を有利に運ぶ助けとなる

と思います。

単にお金を持っているだけで準備不足な学生が落ちるのは当然です。

そうではなくて、今年は有望な出願者が多かったけど「うちでは〇人分のお金しか出せないから」という理由で学校が渋っているケースの場合、外部からの経済援助を得ている出願者は合格率が比較的高くなるはずです。

ただ、アメリカの有名私立の場合、著名な卒業生たちからの寄付がハンパなく、潤沢な資金を持っていたりするらしいです。その場合は、奨学金獲得による合格率の劇的変化は望めないかもしれません。

私はあらかじめ連絡をとっていた教授から「うちの入試では、その学生のフィットと能力が十分かどうか、そして、その学生にプログラム在籍期間中の経済的責任を持てるかどうかという2点とも重要」というような旨を伝えられていました。

幸いにも出願する時点で学校外から経済援助の取り決めをもらっていたので、それをSOPに書いておくことができました。

まとめ
―必須じゃないけどPh.D.出願に効く3つのこと―

以上、Ph.D.出願にあたって個人的に工夫してみたこと3点と、それを実践した動機と背景について書いてみました。

  1. 大学院留学している方々のブログから情報収集する
    • 出願や留学生活に関して具体的なイメージを掴みやすいから
  2. 志望校の教授と一度話してみる
    • Ph.D.は能力だけじゃなくてフィットが大事だから
  3. 奨学金をはじめとして外部からの経済援助の可能性を探る
    • 自分の能力の証明と学校の経済負担軽減につながるから

出願書類とは違い、どれも必須ということではないと思います。

それでも、大学院留学(特にPh.D.留学)を現実的に目指すのであれば、個人的にはぜひぜひオススメしたい実践的・応用的な取り組み3つです。特に、私のようにテストスコアに自信が無いってときには、気休めも兼ねて…笑。

今回の【実践編】も、以前の【基礎編】の方も、個人的にはわりと赤裸々に書いたつもりです。

コメントフォームだったりSNSだったりを通して、ぜひお気軽にご感想のコメント・ご指摘・拡散していただけたら幸せです!

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このブログ書いてるひと

ゆとり世代の文系大学院生です。アメリカに学位留学中。インスタ・ツイッターでは当ブログへのご質問やご感想を募集中です。ちょっとしたものでも新しいページ作成の励みになりますので、お気軽にコメントやリクエストいただければ嬉しいです!

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